「あたし、燃え尽きて消えたと思っていたのに――」 「もう一度、打ち上がっちゃいました?」 永井くんはそう言うと、少し意地悪そうに目を細めた。 あたしは、花火。 打ち上げられて、 燃え上がって、 燃え尽きて。 でも、何度でも打ちあがる。 燃え上がる。 何度でも。