あたし、花火。[短編49P][企画]


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 花火大会の日。


 あたしたちは待ち合わせをして、一緒に川辺に向かった。



 そんなに大きな花火大会じゃないのに、毎年結構人が集まる。



「あ、はじまった」



 浴衣のあたしに歩調を合わせ、ゆっくり歩いていたせいか、土手に着く前に花火が上がり始めた。


「ここからでも結構見えますね」


 上を見ながら歩く永井くんが優しく言う。


 あたしも夜空を見上げた。