それから数回、放課後の生徒会室で永井くんとキスをしたり、寄り添うだけの日を送った。 特に会話らしいものはない。 だけど、不思議とあたしは永井くんをよく知っている気になっていった。 きっと永井くんもそう感じてると思う。 先生のことは、いつもいつも、何を考えているのか必死に読み取ろうとしてたのに。 永井くんのことを、好きじゃないから分かるのかも知れない。 きっとそう――。