次の日、言われた通り放課後の生徒会室へ行くと、永井くんは机の上に座っていた。 長い足を組んで、西日を背中に浴びている姿は、少し、幻想的に見える。 「今日はなぜ、呼び出されたのかしら」 あたしは永井くんのすぐ前に立った。永井くんの足が、あたしのお腹に当たる距離。 永井くんはしばらく、あたしの顔をじっと見つめていたけど、やがて目を少し細める。 「付き合ってるなら、会うのは当然でしょう?」 天使のような、嘘の微笑みでそう言った。