帰り道の電柱に、花火大会のチラシが貼ってあった。 「先生……」 先生と見る約束をしていた花火。 先生の、花火が少しだけ見えるマンションに連れていってもらうはずだった。 先生のことを今でも引きずってるわけじゃない。 あんなに愛してたけど。 あっさり離れた先生を見て、あたしもあっさり冷めたの。 自分でも笑っちゃうくらい、冷めたの。