あたし、花火。[短編49P][企画]


 あたしもそれに応じる。



 舌と舌を絡めて。


 深く。



 甘く甘く、とろけるように……。



「はっ……やっぱり、先輩、慣れてますね」

 口を少し開いたままの永井くんが見つめてくる。


「キミもね」

 キスだけで少し息が上がったあたしに、永井くんは眼鏡を指で上げながら、ニヤリと笑った。