あたし、花火。[短編49P][企画]

 あたしの言葉に、永井くんが目を細める。


 笑うのでもなく、理解不能と拒否するのでもなく、意味を理解しようとしてくれてる目。


 少なくとも、あたしにはそう見える。



 でも続きを言わないあたしに諦めたのか、永井くんはまた、あの笑いをした。
 


 フッと。



 あたしは少し、ゾクリとする。


「付き合うって、こういうこと、ありですよね――?」


 そう言いながら、ゆっくり、永井くんの綺麗な顔が近付いて、キスをしてきた。