あたし、花火。[短編49P][企画]


「俺を逆恨みしてるんですか? 俺は誰にも言ってませんし、言うつもりもありませんから」

 永井くんは少しイライラした調子で窓の外に顔を向けた。



 天使の笑顔は完全になくなっていて、いい感じ。


「違うわよ。遅かれ早かれ、あーなってたんだと思う。

キミで良かったとも思ってるよ」

 違う子だったら、誤魔化しようのない事実だと広まってしまうところだったし。