「楽しかった…な」

『うん』

「お前、ちゃんと飯食ってたか?」

『まぁ…』

「今日は泣かせてばっかで悪かった」

『ううん、少し楽になった気がする』

「そうか…。なあ、来週…愁都の一周忌だけど、行けるか?」


そっか…。
もうそんなに経ったんだ。

時間…経つの早すぎだよ。



『…地元に戻るのはさ、愁都との思い出が多すぎる…よっ』

「…あぁ」

『だけど…ね、会いたい…会いたくて仕方ないんだあ……っ』

「……」

『行くのは辛いけど会いたい。あの時だって、ちゃんとバイバイ言えなかった。あたしね…みんなの、蝶極のお陰で少しだけ前に進めたの。愁都を思い出すから本当は関わりたくなかったけど…あたしには蝶極が必要なんだ。一番、愁都が近くに居る気がして…』