青春スパイ大作戦【短編集】



 ポツ・・・ポツポツ


「雨?」

天はオレ達の邪魔をしたいのか、雨粒が顔に当たった。

 ザーーー

「お、結構降ってきたなー。車に戻ろうっ!」

俺たちは小走りで車に戻ると、雨は勢いを増し、フロントガラスは水の流れで視界がすっかり塞がれてしまった。

「ついてないな」

いいとこだったのにぃっ!!もしかしたら、本田さんと深夜の学校であぁなって、こうなって、オレのマイクが火を噴いてたかもしらんかったのにー!!
なんて、思いは顔には一切出さない。いや、もしかしたら、出てたかもしれない。

「そうやね。でも、楽しかった!」