青春スパイ大作戦【短編集】


二次会は、多少の混乱もあったが、無事終盤を迎える。

最後は、やはりプレゼントを賭けたゲーム企画だ。

普通なら、ビンゴをやるところだが、そんなありきたりなことはやりたくない。というのがオレのポリシーだ。

さらに、その二次会は余興をやる人が多く、時間があまり取れないこともあり、
そこで、オレは少し変わった趣向のゲームを考えた。

「それでは、ただいまより景品を賭けたゲームを始めます。しかし、時間の方もあまりありませんので、一瞬で勝負をつけましょう」そう言った後、

「皆さん、今座っている椅子の裏を見てください。紙があった人はプレゼント獲得です」

二次会を開催した店はテーブルと椅子に皆が座る形式の店だったので、開始前に密かに椅子の裏側に、1等~5等+特賞と書いた紙を貼り付けておいたのだ。

色んな歓声が飛び交う中、順番に商品を贈呈していく。

しかし、4等のプレゼントを授与しようとしたのだが、誰も名乗りを上げない。

「4等の人おられませんか~」

オレは何度も尋ねたが、結局誰も名乗り出ず、その景品はオレの手元に残った。

しかし、これが後にオレの運命を大きく左右することになる。