こじんまりした建物に入り、脱衣所で服を脱いでタオル片手に浴場へ。

ほぼ正方形の浴場は、戸をくぐった正面と左側の辺に身体を洗うスペースがあり、右側には浴場の1/3ほどの大きさの浴槽。

中は、俺たちだけの貸切。

汗だくなので、まず身体を洗い、そして、みんなで叫びながら浴槽に飛び込む。

5分ほどワイワイやった後、すぐにまったりモード。
おのおの、半身浴の状態でバカ話に花を咲かせる。

ぼんやりと上を眺める。すると、温泉の湯けむりが天井に昇っていく様が目に入った。

その湯けむりは、ゆっくりと天井目指して上がっていき、女湯からの湯気とひとつになって、天井にぶつかっては消えていく。

そう、この建物は、男湯と女湯が、壁一枚で区切られているだけ。
もし、オレの身長が3.5mくらいあったら、女湯を楽に覗けるつくりだったのだ。

オレは、しょうがねぇなぁ。という感じでゆっくりと腰を上げると、

「覗いてみっか?」

男達は目だけで頷いた。