青春スパイ大作戦【短編集】


今更何を言う気なんだ。

もしかして、逆転満塁サヨナラホームラン?

オレの落ちかけた心拍数が、また上がり始める。


「実は、ワタシ・・・・」


しばしの沈黙。

オレは、早く続きの言葉を聞きたかったが、それを促すことはできなかった。



「実は、ワタシ・・・・



 シマ君と付き合うことになったの」




高鳴ってた心臓が、キュンって。止まった。まじで。