『志音さーん』
と看護師に呼ばれて診察室へと入っていった志音。
俺は診察も終わって椅子に腰掛け志音の診察が終わるのを待っていた。
25分頃経って看護師と一緒に出てきた志音。
志音を呼ぼうとして口を開いた時だった。
看護師の隣に立っていた志音は待合室に足を進めようと一歩踏み出した時、
急に首もとを抑え崩れるように両膝をついた。
「ハァ…あっ…ハァハァハァ」
ガタガタと全身が震え、冷や汗をかいていて。過呼吸のように荒く息をした。
隣にいた看護師が志音の名前を呼び、意識確認をするとすぐに医師を呼びに行った。
俺も慌てて志音に駆け寄り
「志音…っ!!」
肩に触れようとした時
「ハァハァ…触んなっ!!…っ」
手を振り払われ大きな拒絶を受けた。
さらに荒く息をしだした志音は目に生理的な涙をため、自分の首もとをきつく握りしめ…発狂しだした。
「ぁ…い、やだ…ハァ嫌だ…っ!!」
「まだ、死にたくないっ…!!やめろ…やめろぉぉお…っ!!」
「志音っ!!落ち着け!!」
初めて見る志音の姿に、決まり文句のような事しか言えなくて、頭をかきむしるようにしだした志音に俺もパニックを起こしそうな感覚に陥った。

