=キング of ビースト=3




「おっさんは失礼じゃない?」

と、俺は言った。


だって今俺は女装をしていて。
声変わりをして居ない俺は、今は完璧な女。


「何言ってんの?俺より年上の男はおっさんじゃん。」


「男?私は女「くどい。俺にごまかしは効かねぇから。」


「…。」


どうして?俺が男だって分かるんだよ。


さっきまで笑っていた綺麗な顔が嘘のように、凍りついたような顔で俺を見てくる。


「わりぃな。せっかく誤魔化してたみたいだけど。」


「いや、別にいい。」


そう答えながらも、頭に浮かんでくるのはこの男に対する疑問。


「俺、志音つーの。よろしく。」


と張り付いた笑みを浮かべた志音。


「はぁ。俺は璃人。」


「ふーん、璃人ね。」


「…ああ。」