=キング of ビースト=3




「それが、志音ーー…」


「~っ!!」


ぁあ、やっぱりー…


なんで、志音だったの。
なんで志音が精神科に通ってたの…っ!!


どうして志音わ…


…ーーーそんな大事な事を誰にも言わなかったのぉ…っ…


熱いものが目にこみ上げてきて、抑える事が出来なかった…。

「由莉ちゃん…。」


璃玖が心配そうに声をかけてきてくれても、私の中にいるのわ志音で。


「…お兄ちゃんーーどうしてっ…!!」


ーー私に何もかも隠すの…っ?

声に出す事わなかった疑問がぐるぐると頭の中を支配する。



大事な事わ何1つ言わないお兄ちゃんに、文句の1つも言えな事に…



何も知らなかった自分に…



-ーーーー…吐き気がした。