「まず金堂さんは脳震盪を起こしています。指は靭帯の断絶です。」
「…っ。」
「最初に脳震盪の説明をします。」
「…。」
「一度意識を失っているので、意識を飛ばしていた時間を考えれば中度の脳震盪です。
ただ中度となれば、長期症状が考えられます。数日間から数週間にわたり、注意力の散漫や、しつこい頭痛、めまいなどが長期間にわたるものがありますのでその間絶対に安静にしていて下さい。
不幸中の幸いというべきでしょうか、意識障害はないと考えていいでしょう。」
何が不幸中の幸いだよッ!!長期症状になってる時点で幸いじゃないーー…ッ!!
医者は残酷、だーー…。
無情にもそんな事をいうのだから。
さらに医者は話を続けてきて
「靭帯の断絶は、手の動きに制限が生じることもあるんです。
リハビリは勿論してもらわないといけないんです。ただ、全く動かない訳ではありませんが最悪の場合以前と同じようには動かす事が出来ないと思っていてください。」
「…はッ!?
…………どういう事ですか?」
「最悪の場合指が一本麻痺すると思っていてください。」
「……。」
嫌い、だ。
こんな医者も、病院も、嫌いだー………。

