こういう由莉さんの気が利くというか、夜琉の心情を読み取り発言する姿は本当に素晴らしいと思う。
あまりに長い事返事をしてくれない夜琉に不安になったのか
「夜琉…………?」
小さく震える声をだす。
「お前は…由莉は、どうしてそんなに優しい…?。
ちょっとぐらい俺に文句言ったって、ぃいんだよ。」
「言ったじゃん、責任取れって。それに私は全然優しくなんてない。
酷い人間だよ―……。
ケガを理由に夜琉の将来を奪うつもりなんだから。このケガが一生残れば良いって思ってる。だって、一生私にケガをさせたっていう責任で離れる事が出来なくなるって事でしょ。」
「…。」
「…―夜琉が私以上に好きな人が出来ても、私の事を嫌いになっても――…私から離れる事が出来ないように言った言葉だから。
重いって思われてもいい。
でもお願いだから…ッ…
私から離れてかないでッ!!」
「…ッ!!」
「本当に好きなのッ!!もう夜琉がいない毎日なんていらない。夜琉がいないと生きていけない…ッ!!
だからッ…嘘でもいいから…返信ちょうだいよ…………。」
泣きながら、必死に訴える由莉さんは綺麗で。
目を見開き由莉さんを見ている夜琉は一瞬口角を緩め、由莉さんの横髪を撫でながら耳にかけ、顔を寄せると
「………ふ。
そんなケガなくたって、由莉を手放す気は今までもこれからも一生ない。
だから安心していい…俺の生きる理由はお前がいるからだ。」
耳元で甘くささやく。

