=キング of ビースト=3




「那妃が突き落とされて犯人を追ってる俺らをバカにしてんのか?俺らの上に立つ夜琉さんをバカにしてるつもりか?」


さらに続ける南月に、誰一人として口を開く者は居なくて。


「てめぇら見たいなゴミに那妃を侮辱する権利はないんだよ。まじで苛々させやがって。」


そう言った後、一人の女の胸ぐらを掴んだ南月。


「ひっ!!」


と言う声を出した女にかまうことなく


「那妃を侮辱したら女だって容赦しねぇぞ。」


低く声をだし軽く突き放した。

ドンと後ろに倒れた女は泣きじゃくっていて。
周りにいた女たちは震えていた。


「南月…やりすぎだよ。」


俺はそう言って倒れた女の前に座ってニコッと笑った。

すると女は泣いていたのに


「璃玖さん―……」


と頬を赤らめ呟いた。


でも俺はその女に向かって


「……―今度那妃を侮辱したら―――…」


と言って言葉をいったん切ると笑みを消し、どすを聞かせた声で


「……次はないよ――……。」

と言い放った。