「秋は情報収集を今後も続けて。ほんのちょっとの情報でも必ず俺に伝えてくれるかな?」
「はい、必ず伝えます。ではお先に失礼します。」
そう頭を軽くさげ、幹部部屋を出ていった。
「直也は俺と南月が華月に行く間ここで俺の代わりしてて。縁狼の面子は全体の状況確認をさせて。」
「了解。」
「南月のところの狼羽は那龍の面子とこの倉庫にのこって待機。」
「あいよ。」
「で、弘樹は由莉ちゃんのいる病院にいって容態をしっかり確認してきてくれる?」
「そのつもりだけど。」
短く答えた弘樹は上着を羽織っているところで、バイクで行くのだろう。
「下に行くついでに、紅雨に由莉ちゃんの無事を伝えてそのまま面子の面倒を見とくように言って。」
「…はいょ。」
そう言って弘樹は幹部部屋を出ていった。
「じゃあ南月…行こうか。」
「あいょ。直也たのんだでー。」
「…。」
そう言って俺と南月は幹部部屋を出て、
「下に狼羽の車用意してあります。」
表情を消した南月が標準語で冷たく言った。
「…ありがとう。」
かなり頭にキているらしい南月と車に乗り込んだ

