「由莉ッ!!!!」
「由莉ちゃん!?」
「ゆうゆうッ」
華月に到着した3人は悲痛な声で玄関から現れた。
「ょ、る……。」
由莉の小さな声は三人に届かなかった。
「っち!!!!」
由莉が倒れているのを見て舌打ちをした夜琉は
「璃玖。」
璃玖名前を呼んだ。
「わかってる。」
「1時間で調べろ。」
「半日はかかる。」
「ちっ!!…犯人の特定は1時間だ。」
「わかった。」
夜琉と璃玖は、犯人の特定を急いでいて。
璃玖は直ぐに携帯を片手に狼那連合の傘下や系列に電話をかけ始めた。
夜琉は倒れている由莉に、歩みより
「…由莉。」
額に触れながら優しい声色で、呼びかけていた。
呼びかけに答えない由莉、それでも夜琉は小さく
「俺の支えは、お前だけしかいないから…
頑張ってくれ―――…。」
と言っていた。
夜琉の心の支えは由莉だけ。
だから由莉は辛くても、夜琉の為に頑張って耐えなければいけないのだ。
でないと夜琉が壊れてしまう――…。
もう戻れないぐらい、に……。
―――――……

