体育館に行く為に三階の階段を降りようとして友達と雑談をしている時、

『ぃ、嫌…やだやだやだ…いやぁぁあッ』

下から叫び声が聞こえた。
その声は悲痛で、嫌な予感がした。

叫び声を聞いた瞬間、俺は凄い勢いで階段を降りていって2階にさしかかった時、そこには千佳が肩を震わして、しゃがみこんでいて、声をかけると


「亮…ぉ、お願い、由莉を助けてょ…」

悲痛な震える声で必死に訴えかけてきて

「由莉?」

「し、た。」

そう千佳に言われて階段を見下ろした時

「下?……ッ!?!?!?」

見えたのは、ぐったりしている由莉。意味がわからなくなって、それでも

「助けて、ょ。」

体はすでに階段をかけおりようとしていて

「千佳、由莉は大丈夫だ。だから安心しろ。」


千佳にそう言った時にはもう必死に由莉を助けようとしていた。

―――――


「頼むッ、返事しろょ!!」

俺が声をかけても返事はなかなか返ってこなくて、無駄に焦りを感じる。

「由莉ッ!!」

“お前はここで終われないだろっ”

そう強く思いを込めて名前を呼んだとき


「…り、ょう……」


由莉はかすかにそう言った。


ぁあ――…‥
本当によかった…


「ー…よかった!!先生呼んでくるから待ってろッ」


そう言って直ぐに職員室に向かった。