溶けたパフェを食べ終えたらしい千佳は、私のミルクティーに手を伸ばしながら言い放った。


「じゃあ…夜琉って人の話を聞かせて貰うから。」


「げっ!!」


「“げっ!!”ってまぁいいわ。夜琉って人まさか那龍の総長?」


「そうだけど、何で知ってるの?」


「そりゃあ、有名だからね。ルックスも完璧、族の総長なんてしてれば有名にならないはずがないわよ。」


「そっか。」


「危険な事に巻き込まれてないよね。」


「うん。」


ちょっと巻き込まれたけど言わないでおこう。


「那妃って由莉の事だったのかぁ、納得。でも周りには言わない方がいいよ。」


「何で?」


「女から恨まれるよ、夜琉さんの事狙ってる女多いから。」


「…。」


やっぱり夜琉モテるんだよね。あの顔だったら当たり前だと思うけど。


なんか…ちょっと嫌。