“生徒の皆さんは体育館に集まって下さいー…”


という機械的なセリフが、放送されみんなは一斉に体育館に移動し始めた。


みんなが教室を出て、遠ざかっていく雑音が薄れた頃私と千佳は教室を出た。



「今日放課後駅前のカフェ行こうよ♪」


と千佳が楽しそうに聞いて来た。


「いいけど。」


短く答えた私を小さく笑って


「さぁて“夜琉”って人の事詳しく聞かせて貰うから…っ!!」

と、囁く。



…ーー最悪。

と小さくため息を吐いた私を見て千佳は鼻歌を歌いだした。


千佳に男の話しすると面倒なんだよね。
とてもじゃないけどあのテンションにはついて行けない。


始業式が終わったら、悪夢の時間だと思ってしまって。


(始業式終わらないで…。)


と切に願っていた。