=キング of ビースト=3





馬鹿見たいに意地張って、父さんを苦しめて。

2年ぶりに見た父さんは少しやつれてた。


それでもー…


“帰って来てくれて、ありがとうー…”


父さんは俺をずっと心配していたんだ…っ


今考えても、そんな事を出来る親なんていないと思う。

だから俺は本当に愛されてたんだと感じるー…。



「凄い、お父さんだね。そんな事簡単に出来る訳ないよ。」


「俺もそう思う…。2年ぶりに家に帰った日、父さんと夜ご飯食べたんだ。」


「うん。」


「その時に聞いたんだ、名前の事ー…。」


「そっか、何て言ってくれたの?」


「璃玖の言った通りだったー…。璃玖が言ったまんまの理由だった。」


「…。」


「もう少し、もう少し早く璃玖達に出会いたかったー……。」

いつの間にか震える声で、でもゆうゆうにはちゃんと聞いて欲しくて。