馬鹿見たいに意地張って、父さんを苦しめて。
2年ぶりに見た父さんは少しやつれてた。
それでもー…
“帰って来てくれて、ありがとうー…”
父さんは俺をずっと心配していたんだ…っ
今考えても、そんな事を出来る親なんていないと思う。
だから俺は本当に愛されてたんだと感じるー…。
「凄い、お父さんだね。そんな事簡単に出来る訳ないよ。」
「俺もそう思う…。2年ぶりに家に帰った日、父さんと夜ご飯食べたんだ。」
「うん。」
「その時に聞いたんだ、名前の事ー…。」
「そっか、何て言ってくれたの?」
「璃玖の言った通りだったー…。璃玖が言ったまんまの理由だった。」
「…。」
「もう少し、もう少し早く璃玖達に出会いたかったー……。」
いつの間にか震える声で、でもゆうゆうにはちゃんと聞いて欲しくて。

