=キング of ビースト=3






「2年間…2年間父さんは…っ帰らない俺の分も毎日毎日飯作ってたんだ…っ!!」


あの瞬間は本当に本当に…絶対に忘れない。

何よりも大切な瞬間だったっ。


「帰らない俺の分の飯を作って毎日毎日捨てていた事を思うと…辛くて、辛くて仕方ない…っ!!」


「す、ごい-‥」


本当に凄いと思う。
本当に凄い父親だと思う。


「2年ぶりに帰って来た俺を見て何て言ったと思う?」


「分かん、ない。」


「『大きくなったんだ、な-‥』


だってっ…。


『俺の知らない所でこんなに大きくなったのか…』


ってー…聞いた瞬間に声を上げて泣いた、よ。

父さんも泣いてた。」


「~~っ!!」


もっと早く、もっと早く父さんの元に帰れば良かった、と何度後悔した事か。


俺のつまらない意地で父さんはあんなにも苦しんでいたのにー…。