「2年間…2年間父さんは…っ帰らない俺の分も毎日毎日飯作ってたんだ…っ!!」
あの瞬間は本当に本当に…絶対に忘れない。
何よりも大切な瞬間だったっ。
「帰らない俺の分の飯を作って毎日毎日捨てていた事を思うと…辛くて、辛くて仕方ない…っ!!」
「す、ごい-‥」
本当に凄いと思う。
本当に凄い父親だと思う。
「2年ぶりに帰って来た俺を見て何て言ったと思う?」
「分かん、ない。」
「『大きくなったんだ、な-‥』
だってっ…。
『俺の知らない所でこんなに大きくなったのか…』
ってー…聞いた瞬間に声を上げて泣いた、よ。
父さんも泣いてた。」
「~~っ!!」
もっと早く、もっと早く父さんの元に帰れば良かった、と何度後悔した事か。
俺のつまらない意地で父さんはあんなにも苦しんでいたのにー…。

