そう思いながらもどうしようもない。
今動く方が危険だ。
そう思っている間にも会話は進む。
「取り合えず、てめぇらは夜琉を探しに行け。璃玖はここに残れ。」
と少し大きな声で言ったのは多分広斗という男。
すると
「「「はい。」」」
と言った下っ端達はすぐにまたバイクに乗り爆音を立てながら出て行った。
だから今公園に居るのは、俺と広斗、雅に璃玖という奴らだろう。
まだ俺に気づく様子のない奴らは話を続ける。
「璃玖、お前も大変だな。」
「いや、そんな事ないですよ。」
「でも夜琉には手焼くだろ?」
「まぁそれなりに。でも夜琉は凄いですからね、タメなのに適わないって分かります。」
「まぁな。夜琉はずっと闇を歩いて来たから、普通の奴らとは違う。」
「…いつか夜琉を助けてあげられる人が、現れてくれるといいですねー…。」
「ああ。でも、難しいだろうな。あいつを闇から助けだすのわー…。」

