「大丈夫か?」
と俺が聞いても
「何が?」
とだるそうに聞いてくる。
質問をしているのは、こっちなのに。
「いや、志音さっき急にー「止めろ。」
俺の言葉を遮った志音は心底嫌がっている素振りを見せた。
「覚えてねぇんだよ。」
「は?」
「さっき起こった事覚えてねぇんだよ。」
「…。」
そう言った志音は苦しそうに顔を歪めていた。
そして、ハッとしたー…
…ー解離性健忘。
精神病だー…
心に打撃を与える出来事が起こって、数時間の記憶が飛ぶ。
なのに志音には記憶が飛んだ自覚があって。
「~~っ」
なんで…っ
なんで俺はこんなに馬鹿何だよ…っ!!

