スッキリさせたくて洗面台へ向おうとリビングのドアを開けると廊下には癒真くんが倒れてた。

私は急いで体を揺すり声を荒げる


「ちょっと!!どしたの!?癒真くんってばッ!!」

癒真
「あ・・・え??・・・」

良かった・・・

意識はあるみたい。

いつもならこんなに勘ぐることはないけれど、私は昨日のことから薬でブッ倒れてるんではないかと心配した。

癒真くんは声をかけてもフラフラな回答しかしない。

体も撓だれ、動こうとしない。

そんな癒真くんを無理矢理重引きずりベッドに乗せた。


まるで死体だ。


無気力な体・・・


支離滅裂な発言


だらりと伸びた左腕には注射の痕・・・

ガラパイがなかったから、まさか打ってるとは思わなかった。

炙りだと勝手に思い込んでいた私は甘かった。

でも注射器の本数は減っていない。

考えられるのは、他に誰かと一緒に回し打ちしたかだ。

その『誰か』が注射器を持ってきたのだろう。

リスカの傷に紛れて腕に針痕があったVidyのメイくんが頭に過る。


まさか、アイツの影響じゃ・・・


涙が自然と溢れては零れた。