君を想えば

部屋に入ると、

ライムのいい香りが私の鼻を刺激した。

私の好きな香りだ。

康介の部屋は基本黒。

ダークな感じだ。

布団は朝起きたままの状態。

灰皿は煙草の吸い殻でいっぱいになっていた。

そこは勝也と一緒だ。



てゆうか私、

勝也以外の男の人の部屋に入ったの、

初めてだ…。


「適当に座って。」

「あ…うん。」

ソファがあったから、

私はちょこんとそこに座った。

ジロジロと部屋を見渡す私は変態かも。

ん?

ブラックライトがある。

ちょっとオシャレ。



ふと康介に目をやると、

おもむろに制服を脱ぎ出し、

あっという間にボクサーマンツ一枚になっていた。



「えっ?」

思わず言葉が漏れてしまった。

「なによ?」

「いや!!なんでもない!」



ビビビ…ビックリしたぁ〜!!

その勢いで襲われるかと思った!!

まだキスもしてないのに。。

…って、

私何考えてるんだろ。



「俺の部屋汚いな。」

「全然綺麗だよ!!」

「勝也の部屋に比べると?」

少し嫌味な感じで康介が言ってきた。

はっきり言って、

図星だから言い返せない。

「冗談だって!!ハハ!!」



隠れ小悪魔だ。