いつになく落ち着いた大概くんのその姿はとても大人っぽく見え、あたしは惹かれるように大概くんの隣へと引き寄せられた。
そこはとても静かな場所で、まるで時が止まっているようであった。
「…俺。ずっと長い夢を見ていたんだ。」
時を再び動かすかのように、大概くんはつぶやいた。
「…夢?」
「前に、あずが俺の夢を聞いたことがあったよね?その夢には、続きがあったんだ。
…眠り続けている間、ずっとその夢の続きを俺は見ていた。」
「…夢の続き…?
…どんな夢だったの?」
あたしのその問い掛けに、今まで真剣な表情で話していた大概くんの顔が緩み、笑顔を見せた。

