あたしの声は、廊下にまで響いたようで、待合室にいた大概くんのお母さんと一緒にいたあたしの両親までもが、何事かと病室へ駆け込んできた。



病室に入るなり、全員が目を覚ました大概くんに驚いた。



「陸っ!!!」



大概くんのお母さんは、この日をずっと心待ちにしていたことから、大概くんに駆け寄ると、すぐに大概くんを包み込んで抱きしめた。



「…心配かけて、ごめん…。」



大概くんはお母さんのその行動から、気持ちを全て悟ったのか、申し訳なさそうに小声でそうつぶやいていた。