向かった先は、サッカーのグラウンド近くの水道であった。 ここは、毎日放課後に部活が始まるまでの時間を大概くんと話をして過ごす日課となっている場所であった。 大概くんと付き合っているとはいえ、なかなか2人でいられることの少ないあたしとっては、この時間だけは誰にも邪魔されたくなかった。 大概くんはそんなあたしの気持ちに感づいたかのように、いつもの場所に着くと優しく笑った。 「話してもいい?」 「…うん、どうしたの?」 落ち着いたあたしを見計らい、大概くんはポケットから何かを出した。