出逢ってしまった…。 ワックスのきいた体育館。 キュキュッと響くシューズの音と、応援の大歓声の中…。 高校2度目の球技大会の日だった。 今風の茶髪の男子なんかよりも一際目を惹き、黒髪がきらきらと光る彼。 普段は薄暗いはずの体育館だが、大勢のなかでただ1人、彼だけが白い光に覆われているかのように光輝いて見えた。 私はその瞬間、金縛りにあったかのように動けなくなった。