心配?

「なにが?」

「・・・呆れられるんじゃねーかって」

「ええっ・・・それは無いよ」

どうしてそんな風に思うのかな…。

こんなに好きなのに。


「そうか?柊子にはもっと近い年の奴のほうがいいんじゃないかって思ってた」

「え・・・」

「俺は今までいろんな事経験してきたけど、柊子はこれからだろ?・・・俺がいることによって選択の幅を狭めてるんじゃないかって、思ってたよ」

嘘。

そんな風に考えてくれてたの?

だけど、それは違うよ。

「矢崎さんがいるから」

「え?」

「矢崎さんがいてくれるから、私の選択肢は広がるの」

「んん?」

「矢崎さんと付き合ってなかったら、きっともっとつまらない高校生活だった。これからもそうだと思う」

あなたがいてくれるから、私は頑張ることが出来るんだよ。

それを分かって欲しい。

「矢崎さんに私がいろいろな事、教えてもらってる。・・・だからそんなこと言わないで・・・」

・・・同じだったのだろうか。

年が離れていても、同じように不安になっていたのかな・・・。

「・・・そっか」

優しい声が聞こえて、矢崎さんを見上げると、優しく微笑んで。

顔がそっと近づいてくる。


2人の唇が重なった。




あなたを好きになって本当によかった。