「ライ君、ありがとう」

お礼を言って車からおりる。

「おう・・・じゃあな」

ライ君は私を下ろすと、車を発進させた。


家に入って部屋に行った私は、ベッドに鞄を置き勉強机の椅子に座った。

「・・・はぁ・・・」

出てくるのはため息ばかり。

矢崎さんと付き合って、彼を知れば知るほど・・・遠くなる。

やっぱり・・・追いつけない。

7才の年の差ってこんなに大変なものなの?


・・・婚約者・・・かぁ・・・。

『出会うのが早すぎたのかもな』



「もう・・・やだ」

呟くと、今まで我慢してた涙が、頬をつたった。