「こんな俺・・・もう嫌か?」
泣きそうな顔で聞かないでよ。
ずるい。
ずるいよ。
「・・・好き、に決まってるじゃんっ。秋仁さんに出逢ってから嫌いなんて思った事なんて一回もないっ!!」
涙が溢れてきて、我慢して抑えてた感情が溢れてきて。
「柊子」
そっと抱きしめてくれた。
「私は・・・大事にするって・・・言った!」
「うん」
「それなのに・・・それなのにぃ〜・・・うぅ・・・うぇっ・・・」
言いたい事は沢山あった。
だけど、いざとなるとうまく話せなくて。
抱きしめてくれる秋仁さんのぬくもりが嬉しくて・・・。
「ごめん。本当にごめんな」
「・・・・ん」
秋仁さんが苦しかったことも分かったら。
これ以上は責められなかった。
・・・どうやら私は、秋仁さんに甘いらしい。
体が離れて、見つめ合うとそっと唇を重ねた。
久しぶりのキスはちょっと照れくさくて。
だけど、幸せなキスだった。
その夜は私の部屋で一緒に過ごしていろんな話をした。
お姉ちゃんが帰ってきたのは朝の5時。
入れ替わるように秋仁さんはアパートに帰って行った。
「柊子仲直りできた?」
昼食になりそうな朝食を食べているとき、無事に戻ってきた指輪を見ながらお姉ちゃんに聞かれて。
「うん・・・ありがとう」
ちょっと照れちゃった。
「良かった。ようやくいつもの柊子になった」
え・・・。
「・・・バレてたんだ」
「当たり前」
そう言ってお姉ちゃんは得意げに微笑んだ。
さすが。
ちょっと感心しながらパンにかじりついた。



