ドタドタドタッ…
「龍翡!!!葵の容態は」
『…まだ手術中だ…』
「一体何があったんや!!!」
『わかんねぇよ…「何でわかんねぇんだよ!!!」
「止めろ大輔!ここは病院なんだぞ!!!」
「…悪い」
俺の胸ぐらを掴んでいた大輔は翔の言葉で離れた
「…お前が青龍の総長か?」
突然呼ばれたので声のする方へ顔を向けるとそこには鳳凰の総長汰惺 泰稀がいた
「…何か用?」
「悪かった…」
『は?』
突然の謝罪に俺だけでなく周りにいる奴ら全員が驚いた
「…梓はお前らに話そうとしたんだ…だけど」
『…』
「それを俺がずっと止めてたんだ…」
『何で止める必要があんだよ…』
「お前らとの絆ができたらきっとまた…」
俺は汰惺が言いたいことが痛いほど分かった
「だけど…その必要がなかったって今思う…」
『…』
「だから悪かった…」
そう言って深く頭を下げた
汰惺だけでなく鳳凰の奴ら全員が…
『…俺は』
ガー…
話を遮るように手術室のドアが開いた
「先生!梓は!?」
鳳凰の幹部の1人が聞いた
「手術は成功です。…ただ」
「何か問題でもあるんですか?」
その言葉に誰もが息をのんだ
「後は本人の生命力に賭けるしかない…まぁあいつなら大丈夫だと思うけどね…」
と医者が言った
俺はランプの消えた手術中という文字をじっと見つめた