…―数分後…


立ち聞きをしていた私の頭の中は真っ白になった…

「あれ…梓もう紳の所には行ったのか?」


バタンッ…

泰稀の声と同時に扉が開いた


「梓!?いつからっ…」


『…』


さっき聞こえた会話の内容が嘘か聞かなくても分かった

めったに動揺しない棣雅さんや彪雅さん…ばぁちゃん達の表情が本当であることを物語っていた


『…龍翡っ』

「梓!!!」


私は急いで寮へ向かった
みんないてくれっ…


さっきの会話を思い出しながら走った…―