『よし!じゃぁ2セット目もがんば「龍翡!葵!大変だ」


そう叫びながら体育館に入ってきた翔と惺


「どうした」


「バスケやってる奴らが全員怪我して人数が足んないんだ」


『怪我?』


「あぁ…相手チームが反則をしていたんだ」


『何人足んないんだ?』


「6人。それに俺と翔はこれから審判で出れないんだ」


『分かった…後は頼む。皇紀、大和』


「分かりました」

「任しとき!」


『あと…貊渡はここで見学な』


「…何で?」


『足…痛いんだろ?』


「っ!?」


「ホンマか!?貊渡」


「見せてみろ」


そう言うと翔は貊渡の足を無理矢理掴んでジャージを捲った


ジャージから見えた右足首は赤く腫れていた


「いつ気づいたんだ?」


『お前が飲み物を差し出してきた時に足を庇っていたから』


「保健室に行くぞ!」

 貊渡を立たせようとする大輔を貊渡は阻止した

「大丈夫だ…バスケ出れる」


『駄目だ!』


ビクッ…


急に私が怒鳴ったからここにいる誰もが驚いた


『それ以上酷くなったらどうすんだよ!それにそんなことして歩けなくなったら困るんだよ』


「困る?」