そして試合のホイッスルが体育館内に響いた


ピー…


確実に点を稼いでいる2ーD

誰もが疲れもみせないぐらいの試合をした
1人を除いて…

ダンッ…
ピー…

「ちょっとタイムええかな?」


今の得点は20ー12
今のところこっちのチームが負けていた
肝心な場面で突然タイムと言い出した大和に誰もが驚いていた


『ちょ…何でタイムなんか…「皇紀い〜かげんにしぃや」


突然皇紀に怒鳴り付けていた


『大和!?』


「お前何のつもりぃや!!やる気がないんやったら帰りぃや!!!」


その場にいた誰もが凍りついた
確かに大和が怒鳴りたくなる気持ちは分かる
決勝戦が始まってから必ず皇紀がミスをする


『大和!止めろ。』


「葵!?何で止めるんや!!!」


『こうやってみんなの前で怒鳴り付けてうまくいくんかよっ!!!』


私は怒りが収まらない大和に怒鳴り付けた


『皇紀…負けたままでいいのか?』

「え…」


『相手チームの奴と前に何かあったんだろ?』


「それはっ…」


『俺は…皇紀から言わない限り何があったかは聞かない』


「…っ」


『でも…悔しかったんだろ?悔しいままでいいのかよ』


沈黙の後、皇紀は私を見て言った