そして空いている席が埋まることなく授業が始まった



「…だからxはyに…」

今は数学の授業
担当は彪雅さんだった…

『はぁ…でも何でこうついてねぇかなぁ…』


ある程度の頭脳があるので授業を聞いていない葵は1人ごとの様に今日のことを思い返していた…


『はぁ…マジ最悪だ…』

「瀬縋!」


『これからどうすんだよ…私…』


スッパーン…


『いってぇ!!!んにすんだ…げっ!』


目の前には教科書を丸めて腕を組んでいる彪雅…先生が立っていた…
凄い形相で…


「んにすんだ…だと?最初の授業…しかも俺の授業を聞いていないなんて…随分と余裕なんだなぁ…瀬縋」

『いや…それはその…』

「そんなに余裕なら前に出てあの問題を解いてこい!」


雷が落ちました…私…いやこの教室に…


『…分かったよ。』


そういって黒板にむかった
途中大輔が「大丈夫か?」と聞かれたので『余裕!』と答えた


『は…何だよこの数の数字は…』

黒板には超難易度な問題が書かれていた


(無理だろ…あの問題は) (ご愁傷さまだな…)
クラスの誰もがそう思っていた


「どうした…解けないのか?」

後ろを振り返ると勝ち誇った顔の先生が立っていた
ムカッ…
解けないとおもってるな…バカにすんなよ…

私は『バカにすんな!』と先生に告げ問題に立ち向かった

『ここをこうすれば…なんだ!簡単じゃん!』

私は脳内で理解すると問題を解いていった



5分後…―


『出来ました…』


問題を解き終わった後先生に終わったことを告げ席に着いた
『バカにすんなよな!』そう言い残して…


クラスの全員は勿論…先生までも唖然としていた

(あの問題を5分で解いたよ…)
(マジすげぇ…天才だ…)

帰り際大輔が「やったじゃん!」と手を出したので 『まぁね!』と言ってその手を叩いた