腹から叫べ!


競争の途中で力尽きたナインをカノは引っ張りながら泳いできたのだ。

「早く降りろよ!」

「えー。居心地いいんだけど、カノの背中。」

「暑いし重いわ!」

「痛っ!」

カノはナインを投げ捨てた。

「げ。崎野。」

「ん?あれ、九条じゃん。何?誰か知り合い?」

九条は気まずそうに目をそらした。

「まあいい。またゆっくり話しでもしたいから明日もここに来いよ。ガクちゃん。」

男たちは歩いていった。


…なんか…空気が重いぞ?

「よし、また泳ぎに行くか!」

このKYナインが。

「つーかお前すぐバテるじゃん!」