昼を過ぎると海水浴に来た人たちが増えてきた。 「カノー!あの岩まで競争しようぜ!」 元気に声をかけてきたのはナイン君。 「えー。」 「夜のベッドの場所を賭けて。」 「よっしゃ!やってやろうじゃねーか!」 実は2人とも窓際のベッドを取り合いしていて決着がつかないまま泳ぎに来ていたのだ。 「みんなも一緒にしない?」 「俺泳げねえし。」 「私はちょっと浜辺で休憩してきます。」 「俺も疲れた。」 …なんか裏切られた気分。 ガク君はさっき競争する気満々だったのに!