チヨに力で敵わないのは誰もが承知していた。
「あれ、海の家とかもあるんだね。俺てっきりホテルのレストランとかだと思った。」
「ああ、いつもは海の家ねえよ。」
「へ?」
「今日合宿だってじいちゃんに言ったら、なんか作ってくれた。」
「はあ!?」
「合宿終わったら取り壊すって。」
「…クソ!金持ちめ!」
5人はとりあえず座った。
店員がメニューを持ってきた。
「坊ちゃん、いかがなさいますか?」
「んーとなー、」
「ちょっと待て!…坊ちゃん?」
「うん。この人うちの使用人。」
「こんなの海の家じゃねえよ!」


