「おい池上ー。何があったかわかんないけどそんなに思い詰めんなよ。」
チヨ君がポテチを片手に喋っている。
「…学年1位のお前なんかに俺の気持ちがわかるかよ。たいして苦労せずに仲間とヘラヘラしやがって!」
「池上くん!そんな言い方はダメだよ!チヨ君はちゃんと努力して1位とってんだよ!」
「努力?そんなの俺だってしてんだよ!それでも1位とれなくて焦ってんのに!なりたくもないのに医者を目指して、されたくもない期待をされて、プレッシャーなんてハンパないし!1位じゃないと親にため息をつかれる俺の気持ちなんてわかられてたまるか!」
池上はすべてを吐き出すように叫んだ。
「そりゃー、俺はお前じゃないから気持ちなんてわかんねえよ。」
チヨ君は言った。


