籠の鳥

俺は冷や汗を掻きながら隣同士に並ぶ2人を見つめた。

マオがやつはにお茶を勧める。

それを受け取って一口飲んだ。

「やっくんの武器は槍かい?」

「そうさ。槍は刺せるし飛ばせる」

そう言って自分の槍を見た。

手入れはしっかりされている。

「…酒はないのか?」

「まぁなんて欲張りな」

マオは顔をゆるめ気味で言った。

「だって、この僕にお礼をしたくて呼んだんでしょう?」

「はい?何てギザギザな奴…」

「まあまあまあ、マオ、ちょっとな…」

やつはから少し離れてマオにさっきまでのことを話した。

その間にやつはがフウに目をつけて近づいた。

「…えー、そんなのほっとけばよかったのにイ」

「ほっとけないだろ、おなじ妖怪退治屋だぞ?こんなのちょろちょろやってたら俺達の印象丸潰れじゃねぇか」

俺は声を伏せながらマオを説得した。

が、マオは納得せずに脳天気な声で言う。