籠の鳥

宿屋について部屋に上がった。



先に部屋を覗くと、まだらは視界に入ってきず、フウがマオに脚枕をしていた。

ただ、フウは俺がくることを分かっていたらしく、既に見ていて目が合った。

「お帰りなさい」

「おう…皆寝てるのか?」

そう言って奥の部屋を覗いた。

さやの眠っている隣にまだらが寄り添って眠っている。

フウは自分の脚を枕にして眠っているマオを指差して言った。

「起こすことは可能です。起こしますか?」

それに俺が頷いて数分後。



お茶を入れるフウの隣で、誰かの手後を頬に残したままマオが入れられたお茶を飲んでいた。

「あぁそう。やっくんがねぇ、こちらは助かったよ」

「………いえっ」

笑いをこらえながらやつはは答えた。


それにしても…

起こしてほしかったがまさか夢の中にいる主人に平手打ちの目覚めとは…