籠の鳥

くだらないと言うようにさやは後ろ足で頭を掻いた。

俺は肩を落として答える。

「さやは悪い妖怪じゃないからな。…怖い思いをさせて難だが、さやが妖怪だってことは秘密にしてもらえないか?頼む」

青年は間を起きながらも頷いた。

ホッとして青年の肩に手をまわす。

「ありがとよ。一緒に飯でも食わないか?」

親しく接しられたのが嬉しかったのか,青年は目を隠して口で笑いながら嬉しそうに頷いた。

ここまで喜んで返事をするのは疑問に思ったが、俺は青年を連れて戻った。

さやは「飯が減る!!」と言って反対していたが、青年にかじりつくことなくついて来る。


さやは元々優しいから、こういうのは無理矢理やめさせないんだよな。


トボトボついて来るさやをチラッと見て微笑んだ。