籠の鳥

その言葉に反応してざくやを見た。

「ざくやは大丈夫なんですか?疲れが溜まっているのでは?」

「俺はむしろ動かないでいると疲れが溜まるんだ。歩いていた方がマシだ」

「そうですか………別にいいですよ。いざという時は僕がざくやを運びますから♪」

それを言うとざくやの顔が曇った。

僕は気付いてざくやに呼び掛ける。

ざくやは言い辛そうに僕に言った。

「あの、さ…まだらは…………ここに残ってほしい」

僕は一瞬、自分の耳を疑った。

「え?」と聞き返すが、ざくやの顔色は変わらなかった。

「何で…何でですか!?やっぱり僕はお荷物だったんですね?!」

「違う!‥そうじゃない…」

「それじゃあ何で!?…」

その悲しそうな笑みに僕は言葉を失った。

ざくやは静かに話し出す。